特別特集、ワシントンの雄「Kヴィントナーズ」
“K”の刻印 ワシントン州が誇る世界最高峰のシラー
ロックバンドのマネージャーから転身した異色のワインメーカー チャールズ・スミス
ワシントン州でチャールズ・スミスが最初に興したワイナリー Kヴィントナーズ
ワシントン州のAVA Regions & AVAs of Washington
01 レイク・シェラン Lake Chelan
02 コロンビア・ヴァレー Columbia Valley
03 エンシェント・レイクス Ancient Lakes of the Columbia Valley
04 ワルーク・スロープ Wahluke Slope
05 ナチェス・ハイツ Naches Heights
06 ラトルスネーク・ヒルズ Rattlesnake Hills
07 ヤキマ・ヴァレー Yakima Valley
08 スナイプス・マウンテン Snipes Mountain
09 レッド・マウンテン Red Mountain
10 ホース・ヘヴン・ヒルズ Horse Heaven Hills
11 ワラ・ワラ・ヴァレー Walla Walla Valley
12 コロンビア・ゴージ Columbia Gorge
13 ピュージェット・サウンド Puget Sound
10年以上もの間、ロックバンドのマネージャーとしてエンターテインメントの世界で活躍していた「チャールズ・スミス」。彼はわずかな資金を元にして、ワシントンのワラ・ワラ・ヴァレーに移り住み、2001年の12月、自身初のワイナリーとして「Kヴィントナーズ」をスタートさせました(ファースト・リリースは1999年)。
彼の造るワインは当初から非常に品質が高く、「ワイン・アドヴォケイト」「ワイン・スペクテーター」「ワイン・エンスージアスト」といった世界的に有名なワイン評価誌から、「95点」を超える高い評価を早々に獲得します。これは彼自身の能力と先見性、そして高い行動力、さらにはワシントンという土地とシラーという品種の持つ可能性を見事に開花させ、点在する各畑のテロワールを具現化したことが大きな要因で、この高評価をきっかけにして、瞬く間に「Kヴィントナーズ」と「チャールズ・スミス」の名が世界中に知れ渡ることになります。
現在ではそれほど珍しくなくなりましたが、都市部で展開されるアーバン・ワイナリーであり、葡萄そのものは各地の名だたる生産者との契約によって得ています。基本的には契約しているヴィンヤード毎にボトリングしているということもあり、それぞれのワイン名を確認する事で葡萄の供給元もわかる仕組みになっています(一部例外あり)。比較的ニューワールドではよく見られる形態なので、オリジナルのワイナリーとの比較など、新たな楽しみ方も模索できそうです。
ワルーク・スロープ Wahluke Slope
2006年設立
約8,491エーカー(約3,436ha)の葡萄畑
ワシントンの中では最も乾燥し温かい気候
灌漑で生育をコントロール
スナイプス・マウンテン Snipes Mountain
2009年設立
約807エーカー(約327ha)の葡萄畑
ワシントンで2番目に小さいAVA
最も古いカベルネ・ソーヴィニヨンは1941年植樹
ワラ・ワラ・ヴァレー Walla Walla Valley
1984年設立
約1,600エーカー(約648ha)の葡萄畑
1850年代にイタリア移民によって葡萄栽培が始まる
主要品種はカベルネ・ソーヴィニヨン
ワシントン・ステート Washington State
州内で栽培した葡萄を75%以上使用