- Good Quality -
多くのブランドを展開するチャールズ・スミスですが、中でも「Kヴィントナーズ」はチャールズ・ズミスの中核に位置し、こだわりを持って極少量飲み造られるハイエンドのラインになります。
畑の多くはワシントン側にありますが、隣接するワシントンとオレゴンにまたがる形で位置しているAVAが「ワラ・ワラ・ヴァレー」。モリソン・レーンに使用されるシラーはワラ・ワラの中でも最も古く、植樹は1984年まで遡ります。畑は青い山の麓にある涼しいエリアにあり、斜面は南東向き、土壌はトゥシェット・シルト・ローム、リヴァーウォッシュ、砂利を含んだ砂質となります。醸造については「100%全房発酵」というのが特徴のひとつで、スキンコンタクトは42日、新樽比率は35%で澱とともに19ヶ月間の熟成が行われています。
相対的には、同じAVAのリヴァー・ロック寄りな世界観ですが、宝石のような煌びやかな表情と、果実と酸が一体となった紫&橙系のニュアンス、そして滑らかな表層と落ち着いたバランス感など、シラーらしい程よいスパイシーさを伴ったエレガントなスタイルなのが印象的です。今回のロットはリヴァー・ロックよりもさらに飲み頃感があり、高アルコール系の迫力よりも滑らかな舌触りや飲みやすさが強調されている傾向にあったので、抜栓直後から素直に楽しめることからしても、よりサービスしやすい印象があります。
(2017/01)