- Good Quality -
多くのブランドを展開するチャールズ・スミスですが、中でも「Kヴィントナーズ」はチャールズ・ズミスの中核に位置し、こだわりを持って極少量飲み造られるハイエンドのラインになります。
畑の多くはワシントン側にありますが、隣接するワシントンとオレゴンにまたがる形で位置しているAVAが「ワラ・ワラ・ヴァレー」。リヴァー・ロック・ヴィンヤードは、ワラ・ワラの中でも最も暑いとされる地域にあり、大昔はワラ・ワラ・リヴァーの川底だったこともあって、今でも石ころが多く転がっています。オーナーはダナ・ディブル。植樹は2001年に行われ、タブラス・クリークのクローンが使用されています。醸造については「100%全房発酵」というのが特徴のひとつで、スキンコンタクトは42日、新樽比率は30%で澱とともに22ヶ月間の熟成が行われています。
ヴィンテージが異なるので単純な同列比較はできませんが、同じKヴィントナーズでもワルーク・スロープやヤキマ・ヴァレーとはまた一味異なる表情を兼ね備えています。アタックから黄橙系のニュアンスを持った酸味が感じられ、表層に広がる艶やかな質感と、内部にある黒胡椒の風味が印象的です。高アルコールですが、スタイルとしてはエレガント系で、モダンな精緻さや格式の中にキッチリと各要素が込められています。バランスが取れているので抜栓直後から楽しめますが、今後の数年間で本質的な訴求力が増していきそうな雰囲気があるので、まさにこれからが本領発揮と言えるかもしれません。
(2017/01)