- Good Quality -
多くのブランドを展開するチャールズ・スミスですが、中でも「Kヴィントナーズ」はチャールズ・ズミスの中核に位置し、こだわりを持って極少量飲み造られるハイエンドのラインになります。
ミルブラントと同様に、Kヴィントナーズのラインの中では最も手軽なポジションに位置していますが、主にブレンドで造られるミルブラントとは異なり、ザ・ディールはワルーク・スロープ最古の畑「サンダンス・ヴィンヤード」のシラーのみで造られる、単一畑のワインとなっています(1997年に植樹)。醸造については「100%全房発酵」というのが特徴のひとつで、スキンコンタクトは43日、新樽比率は50%で澱とともに21ヶ月間の熟成が行われています。
エネルギー溢れるミルブラントとはスタイルがかなり異なり、赤紫系の果実感を持つ、エレガントな表情を持ったシラー像が展開されます。ニューワールドよりもオールドワールドよりな資質を兼ね備えている印象でもあり、体躯サイズや厚みはほどほどですが、凝縮感を持ちながらも端正な表情を堅持している傾向にあります。若干、彩度が高めの樽系要素が浮き足立っている印象ではありますが、若いながらも今から飲めるスタンスなので、Kヴィントナーズの最初の一歩としては適切なポジションにあるとも言えそうです。
(2017/01)