- Good Quality -
2008 Barbaresco Riserva Vigneti in Ovello
Produttori del Barbaresco
アルバ醸造学校を創設したドミツィオ・カヴァッツァが1894年にバルバレスコの農民を9人集めて組織し、その後発展したのがこの「プロドゥットーリ・デル・バルバレスコ（バルバレスコの協同組合）」です。
通常のバルバレスコが毎年安定したクオリティを発揮し評価を得ていますが、優れたヴィンテージにはアジリ、モッカガッタ、モンテフィーコ、モンテステファノ、オヴェッロ、パイエ、ポーラ、ラバヤ、リオ・ソルドという9つの単一クリュのリゼルヴァも生産されます。
今回試飲したオヴェッロは南西と西向きの畑で、アウダッソ、カヴァッロ、クラヴァンゾーラ、ゴネッラ、グラッソ、マッフェイ、オドーレ、ロッカ、サロット、ウニオ、ヴァッカ、ヴァラルドが所有する同クリュから14,234本が生産されています。
芳香性がやや高く、化粧や香水系の香りが漂います。リゼルヴァということもあって、全体的にやや樽要素が前面に出ている傾向にあり、ほろ苦さが若干気になるところではありますが、まだ現状では体躯全体が馴染んでいない印象でもあるので、出来れば後1〜3年程度待った方がベターかもしれません。
バルバレスコらしい流麗感はありますが、プロドゥットーリ・デル・バルバレスコらしい良質な世界観や滋味深さは控えめで、どことなく体躯内部の弱さが気になる傾向にあります。特に抜栓日はエネルギー全体が弱い傾向にあり、表層的に窺い知れる要素としては若干の乏しさを感じます。全体を俯瞰すると、今回の1本はボトル差の観点からして若干ハズレボトルだったような印象もありますが（どこか儚げ）、それでも抜栓後にしっかり時間を与える事で、本来の良質な世界観がじわじわと表出する傾向にあったので、本質的なポテンシャルとしては十分一定レベルをクリアしていると思います。
（2013/12）
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