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この造り手に関しては1999年ヴィンテージのバルバレスコが高評価を受けていますが、ピエモンテについては2000年のヴィンテージ評価が高くなっているので(あくまでもアメリカでの評価)、どの程度異なるスタイルやポテンシャルを持っているのかに注目が集まります。
1998年はかなり若く、1999年は程よく楽しめる印象となっていましたが、2000年は抜栓直後からストレートに果実の魅力が伝わる、よりわかりやすく心地よいスタイルとなっています(若干シンプル)。ややバルバレスコの印象とは異なる部分もありますが、キュートでフレッシュな果実の魅力が前面に打ち出されているので、深く考えずに素直に楽しめるスタイルだと言えます。
プロドゥットーリ・デル・バルバレスコのノーマル・バルバレスコらしく、こぢんまりとしたパッケージングのおさまり具合は健在ですが、やたら魅力的で外向的な表情を持っているので、少し驚かされる結果となりました。一見すると「早飲み系」な印象ではありますが、数日経過させると奥底に眠る構造力や獣的要素がじわじわと表に出てくるので、思った以上にポテンシャルや熟成能力を兼ね備えているのかもしれません。
現段階ではかなりわかりやすいスタイルなだけに評価が分かれそうすが、気軽に飲める親しみやすさがあるので、これまでのヴィンテージにはなかった「親近感」が存在するという一面もあります。「待たなければ飲めない」という古典的な指向性は持ち合わせていないので、普段バルバレスコを敬遠しがちな人にとっては、このヴィンテージに関しては試してみる価値があると言えます。
(2005/04)