- Good Quality -
アルバ醸造学校を創設したドミツィオ・カヴァッツァが1894年にバルバレスコの農民を9人集めて組織し、その後発展したのがこの「プロドゥットーリ・デル・バルバレスコ(バルバレスコの協同組合)」です。
通常のバルバレスコが毎年安定したクオリティを発揮し評価を得ていますが、優れたヴィンテージにはアジリ、モッカガッタ、モンテフィーコ、モンテステファノ、オヴェッロ、パイエ、ポーラ、ラバヤ、リオ・ソルドという9つの単一クリュのリゼルヴァも生産されます。
今回試飲したモッカガッタは南東向きの畑で、ベッローラ、カセッタ、リニャーナ、ヴィリノが所有する同クリュから18,295本が生産されています。
高評価を得ている1999年のバルバレスコに近いスタイルながら、全ての要素が2割増しといった印象を受けます。酸とタンニンがベースとなり、そのコアにキュートな果実味が位置していたのでバランス面では異なりますが、安定感のあるボディに力のある果実の甘味が加わっているので、魅力がよりストレートに表現されていると言えます。つまり、1997年らしい力のある果実味を兼ね備えてはいるものの、基本的なスタイルや指向性としては、通常のバルバレスコのような「繊細なタイプ」になるといったところです。
現状でも素直に楽しめる状態ではありますが、まだ各要素の境界がハッキリしている傾向にあるので、場合によってはもう少し時間を与えた方が良いかもしれません。ポテンシャルはしっかり伝わるので飲み頃は迎えていますが、そういった領域を超えて本領を発揮するのはまだこれからなのかも。
(2004/12)