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「カステッロ・ディ・ブローリオ」や「カザルフェッロ」など、優れたサンジョヴェーゼベースのワインを造り出すバローネ・リカーゾリの「キャンティ・クラッシコ リゼルヴァ」です。
コアにある塊感やサンジョヴェーゼらしい酸の表現など、さすがはロッカ・グイッチャルダと思わせる要素が垣間みられますが、それでも従来のロッカ・グイッチャルダに見られた寡黙な無骨さはやや影を潜め、どちらかというと2004年らしい全体の纏まり感を主体とした、バランスの良さや滑らかな質感などが印象深くなっています(思った以上に早くから楽しめるスタイル)。
全体的な指向性や表層の質感などに、同年のランチャやソルボと共通する要素が感じられますが、それでもベースにあるのは「これぞキャンティ・クラッシコ」といった血脈なので、ランチャのような「普通に飲んでおいしいワイン」を期待する人にはあまり向いていないかもしれません。内包する気質に反して妙に整った優等生ぶりを見せるのが多少気にはなりますが、それでも「2004年というスタイルを加味したロッカ・グイッチャルダ」と考えると、過去のヴィンテージを体験している人にとっては有益なアイテムになりそうです。
(2009/02)