- Good Quality -
通常のアマのキャンティ・クラッシコはリゼルヴァへと格上げされましたが、それに呼応するかのように、樹齢が若くリゼルヴァに使用するにはまだ早い葡萄を使って新たなキャンティ・クラッシコ「アマ」が誕生しました。2年目となる2011年のセパージュは、サンジョヴェーゼ96%、メルロー4%となります(ガイオーレ・イン・キャンティにあるベッラヴィスタ、カズッチャ、サン・ロレンツォ、ベルティンガ、モンテブオーニの区画の葡萄を使用)。
いたってモダンな指向性を持っているのが非常に印象的で、想像以上に熟したキュートな果実味、サンジョヴェーゼらしいハイトーンな酸、そしてステンレス的な質感が一体となった、万人受け&早くから飲めるスタイルを重視した世界観に仕上がっています。ある種、「キャンティ・クラッシコとしての解とその具現化」といった様相を呈しているとも言えます(端的に言うと「甘酸っぱくて飲みやすい」スタイル)。
口当たりの良いアタック重視な側面もしっかり拾っているので、グラス1杯で判断するような場面であれば、思いの外高い評価が得られそうな印象でもあります。とはいえ、その本質的ポテンシャル(訴求力)は価格に応じた水準なので、過度の期待は禁物かもしれません。
(2016/05)