- Good Quality -
日本で唯一の車で走れる砂浜「千里浜なぎさドライブウェイ」から直線距離で200mという特殊な立地に畑がある、羽咋市を代表する新たな葡萄栽培農園が「イタヤファーム」。海沿いという特殊な環境下にあるテロワールを生かす海辺のワイナリーとして、今後の発展が大いに期待されます。
セパージュは羽咋市にある自社畑で栽培されたヤマ・ソーヴィニヨン100%(山葡萄とカベルネ・ソーヴィニヨンの交配品種)。収穫日は2023年9月17日。除梗後、一粒一粒手作業で丁寧に選果を行い、発酵後はオーク樽を使用し約12ヶ月間熟成しています(裏ラベルの情報だと約10ヶ月間)。ファースト・ヴィンテージとなるこの2023年は、富山県のセイズファームで委託醸造されています。アルコール度数は12%で生産本数は僅か297本のみ。
色調は濃いものの、海のルージュと同じようにエッジにかけて彩度の高い赤紫色が広がっています。思った以上に落ち着いた表情ではありますが、それでも山葡萄を彷彿とさせる野生味のある酸が感じられ、所謂紫蘇ジュース的なニュアンスも有しています。とは言え、決して鋭さはなく、他のキュヴェと同じように丁寧なテクスチャを持ち、充実したボディの豊かさのおかげもあって全体的なバランス感は思いのほか良好な傾向にあります。直前に試飲したマスカット・ベーリーAの印象とはやや異なり、このヤマ・ソーヴィニヨンに関しては単一品種でありながらも上のクラスに相応しい佇まいが感じられるので、相対的にはそのクオリティに応じた満足感が得られそうです。
(2025/02)