- Good Quality -
日本で唯一の車で走れる砂浜「千里浜なぎさドライブウェイ」から直線距離で200mという特殊な立地に畑がある、羽咋市を代表する新たな葡萄栽培農園が「イタヤファーム」。海沿いという特殊な環境下にあるテロワールを生かす海辺のワイナリーとして、今後の発展が大いに期待されます。
羽咋市粟生町にある自社畑の一区画で栽培された2品種をブレンドしたのがこの「海のルージュ」。セパージュはマスカット・ベーリーAが60%、ヤマ・ソーヴィニヨンが40%。収穫日は2023年9月17日。除梗後、一粒一粒手作業で丁寧に選果を行い、約10日間の醸し発酵後に圧搾。その後オーク樽で約6ヶ月間熟成。ファースト・ヴィンテージとなるこの2023年は、富山県のセイズファームで委託醸造されています。アルコール度数は12%で生産本数は僅か295本のみ。
想像以上に非常に濃い色調で、エッジにかけてインクのような彩度の高い鮮やかな紫色が広がります。かなり鮮烈な見た目ではありますが、野生味溢れる山葡萄的なエッジの効いた酸は感じられるものの、それでも全体像はかなり纏まっていて、変に酸が突出するようなこともなく、とにかく丁寧に造られていることがわかります(ブレンドで個性を活かす感性が見事)。滑らかなテクスチャと落ち着いた表情が終始印象的で、ファースト・ヴィンテージらしからぬ仕上がりと良好なバランス感覚を見出していることに素直に驚かされます。これは既に一定の評価を獲得している富山の「セイズファーム」の経験が生かされている点も大きそうですが、それでも葡萄そのものから感じられる丁寧な仕事の積み重ねがあってこその仕上がりとも言えそうです。
(2025/02)