- Good Quality -
数年前にラベルが一新されたリゼルヴァですが、実はその歴史は長く、ファースト・ヴィンテージはブランカイアを代表する「イル・ブル」よりも古く1982年となっています。2013年のセパージュはサンジョヴェーゼ80%にメルロー20%。サンジョヴェーゼが新樽比率50%のトノーで16ヶ月、メルローが新樽比率50%のバリックで16ヶ月熟成されます。
新しいキャンティ・クラッシコと同様に、抜栓直後から素直に楽しめるマジョリティ向けスタイルなのが特徴的で、サンジョヴェーゼの持つ厳格気質よりも魅力ある熟した果実味が前面に打ち出されています(素直に美味しいスタイル)。サンジョヴェーゼらしい細身の酸はしっかりあるものの、充実した果実のボリュームと熟度の高い甘みによる陽的な親近感が非常に印象的で、優しい乳資質に仄かなバニラやチョコが程よく馴染み、魅力ある表情を遺憾なく構築してくれます。体躯内部の資質も、通常のキャンティ・クラッシコよりも一段上質で、明らかなポテンシャルが感じられるのも好印象です。
サンジョヴェーゼらしい威厳を感じるようなスタイルが好みの人には向きませんが、ブランカイアらしいモダンなスタイルが非常に心地よく、同時に一定のポテンシャルも感じられる良質な世界観なので、一般層に向けた新時代のリゼルヴァとしては非常に高い訴求力を持ちそうです。
(2018/02)