- Good Quality -
造り手の「カ・マルカンダ」は、バルバレスコの改革を先導して行ったことで有名なガヤが、近年注目を集めるボルゲリの「マレンマ」で興したワイナリーです。手掛ける赤ワインは「カマルカンダ」「マガーリ」「プロミス」の3種類で、この「マガーリ」はミドルレンジに位置し、ハイエンドのカマルカンダが持つ世界観をより身近に感じることができるアイテムとなっています。セパージュはメルロ-50%、カベルネ・ソーヴィニヨン25%、カベルネ・フラン25%。
構成要素、充実感、指向性など、さすがにプロミスとは異なる水準にあるのが最初の一口目から伝わります。カベルネの比率が高いこともあり、メルローらしい豊満さや柔らかさだけでなく、適度なハーブ系のニュアンスや堅牢感が程よく加味されている傾向にあります。各要素の充実したエネルギーは感じられますが、どこかカマルカンダやプロミスとは異なる資質の世界観で、若干「ガヤらしさ」とは一味違う指向性(一体感のなさやばらつき感)を持っているのが多少気になるところではあります。トータルではしっかりと纏めてきてはいるものの、それがそのまま訴求力につながっていないような印象でもあるので、もしかするとボトル差かもしれませんが、それでも純粋な品質としては十分な物を持っていると言えそうです。
(2016/06)