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1986年に叔父のドメーヌを引き継ぎ、そこから僅か10年程でローヌにおける白ワイン生産者としてトップクラスの評価を獲得したのが「イヴ・キュイユロン」。
樹齢5〜20年のマルサンヌ50%、ルーサンヌ50%で造られる「リズラ」は、古樽で9ヶ月熟成され、生産本数は僅か14,800本となっています。同じイヴ・キュイユロンが手がける、マルサンヌ、ルーサンヌ、それぞれの単一品種で造られるレ・ヴィーニュ・ダ・コートと比較すると、表情の明確さや豊かさに大きな差異が見られます。ボリュームはほどほどながら、ハチミツを感じるしっかりとした塊感ある甘みに、薬草系の苦味を伴うアクセントが感じられ、仄かで落ち着いた樽要素がうまく全体を固定化しています。フィニッシュはスッと収束する傾向にありますが、スッキリとした纏まり感が綺麗な印象へとうまく導いてくれます。やはり、マルサンヌやルーサンヌは、単一品種で醸すよりもブレンドすることによってより良い表情が生まれる、といったところかもしれません。
(2015/04)