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伝統的な手法を重んじる古き良きバルバレスコの造り手「ラ・カ・ノヴァ」ですが、以前試飲したスタンダードバルバレスコと同様に、現代的なスタイルをうまく加味して「素直に楽しめる美味しいワイン」に仕上げています。
仄かな苦みとしっかり熟した果実の両要素が印象的で、バルバレスコらしいしなやかさに豊満で柔らかい資質を加味した、外向的なわかりやすい魅力を有したスタイルになっています。所謂美味しく飲めるワインなので、幅広い層に受け入れられる系譜にあると言えそうです。指向性としては表層的な部分にややバイアスがかかっているようでもありますが、全体的なバランスはよくとれており、造り手の目指すスタイルがしっかりと発揮された良質なバルバレスコだと言えそうです。
総合的なエネルギー含有量がほぼ同じレンジにあるフラテッリ・チリユーティのセッラボエッラとの差異が興味深いところで、飲み手の嗜好によってうまく使い分ければより高い満足感が得られると思います。
(2014/01)