- Good Quality -
同じバルデペーニャス、同じヴィンテージ、同じグラン・レセルバということでパタ・ネグラとの違いが気になるところですが、基本姿勢の資質に共通する要素があるものの(ヴィンテージのスタイル?)、フィンカ・ロス・アルトスの方が全体的にクリーンかつスッキリと整っている傾向にあります。その落ち着き払った纏まり感とは裏腹に、やや真ん中の充実感に欠ける傾向にありますが、いたってシンプルな構成なので食事を邪魔するようなことはなく、むしろうまく補間しあうことで良質な結果が得られそうな印象です。
翌日に持ち越すと、パタ・ネグラの3日目のように苦みや渋みといったタンニン系の要素が際立つ傾向にあります。果実系の要素は細く、なおかつタンニン系の要素の裏に隠れる傾向にあるので、理想としてはもう少し時間を置いた方が良い結果が得られるかもしれません。根本的な変化として、以前試飲した1999年とは既に異なる世界観になっているようにも感じられるので、良し悪しとはまた別の部分で人それぞれ受け取り方が変わってきそうな印象でもあります。
(2010/12)