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ビオディナミを語る上では欠かすことのできない巨匠、まさにビオディナミの伝道師とも呼べる「ニコラ・ジョリー」のワインです。この「レ・ヴュー・クロ」は、クーレ・ド・セランよりも傾斜が緩やかな東向きの区画の葡萄から造られ、平均樹齢は18年、平均収量は30〜35hl/ha、生産本数は12,000〜14,000本となっています。
しっかりとした酒質を構築しながらも、堅苦しさをまったく感じないほどの分かりやすい魅力が広がり、仄柔らかい体躯や黄金糖を彷彿とさせる貴腐系の魅力が相まって、程よい親近感を生み出してくれます。
抜栓直後から素直に楽しめるだけでなく、コアにある力量も十分伝わり、なおかつ2〜3日経過してもなんら崩れることのない安定した表情と世界観を披露してくれるので、全体的に非常に使い勝手の良い印象を受けます。スタイル自体は踏襲されていますが、前年以上に更に扱いやすく素直な魅力が広がるので、価格的な問題をクリアできれば是非試して欲しいところです(純粋なコストパフォーマンスとしてはやや分が悪い傾向にあるかも?)。
(2010/11)