- Good Quality -
セパージュはサンジョヴェーゼ97%にカナイオーロ3%。2005年はフラッグシップの「ペルカルロ」が生産されなかったこともあり、2000年と同じようにペルカルロ用の葡萄はこのバロンコーレにブレンドされているようです。
ヴィンテージの性質が反映されている傾向にあるのか、構成する各要素の本質的内容力がやや控えめな傾向にあり、全体的な厚みも抑えたれているように感じます。しかしその反面、定められた範囲内を狙ってキッチリとエネルギーが封じ込められており、表層から感じ取れる「美味しさ」や「魅力」といった、一種のレンテンナーノ的構成力(手腕)は見事なものを感じるので、実際に葡萄が持つ力量以上の内容に仕上がっているとも言えます(そういう意味では良年だった2004年以上に楽しめる)。
根底にある充実感はいたって現実的ですが、それでも内包する各要素は非常に豊かで、酸もタンニンも体躯も非常にしっかりしています。レンテンナーノらしく抜栓日から楽しめるスタイルではありますが、真のポテンシャルが発揮されるのはもう少し先になりそうな感じもするので、現時点では少し余裕をもって数日かけて楽しむ方がより良い結果が得られるかもしれません。今後うまく熟成し綺麗に昇華すれば、予想を上回る姿を見せてくれそうな印象もあるので、思いのほか「2005年のバロンコーレは要注目」と言えるかも!?
(2009/12)