- Good Quality -
スタイルは大きく異なりますが、真のグラン・ヴァンたる「カステッロ・ディ・ブローリオ」のセカンド的ポジションに位置するワインです。
さすがに若さからくる固さがやや先行しているものの、サンジョヴェーゼらしい伸びやかな酸味と質感と、カステッロ・ディ・ブローリオを彷彿とさせる豊かなバニラ風味が心地よく、すべての要素が一体となった時の成長変化が楽しみです。
現状でも、翌日以降に持ち越すことで体躯に一体感が生まれ、主としてどういった方向を見据えているのかが垣間見える状態にまでは昇華してくれます。全体としては「綺麗なキャンティ・クラッシコ」といった印象で、余計な贅肉がなく、身の丈にあった心地よい佇まいを感じます。おそらく2004年の特徴をストレートに表現したスタイルだと思うので、イレギュラーだった2003年や2002年とは異なる「本質的なサンジョヴェーゼらしさ」がより一層楽しめると思います。
年々質実さが感じられるようになっていますが、その分早飲みしにくくなっているので、ポテンシャルを十二分に引き出そうと思ったら「ひとまず4~5年ぐらいは寝かせておく」というぐらいの意気込みが必要かもしれません。
(2007/05)