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2002年は天候に恵まれなかったため、アルジャーノが手がけるハイクオリティワイン「ソレンゴ」のクオリティを維持するために、選別をより厳しくし、ソレンゴのレベルに達しなかったものを「ノン・コンフンディトゥール(ラテン語で「混乱しない」という意味)」として世に送り出しました。セパージュはサンジョベーゼ・グロッソ70%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%、メルロー10%。フレンチバリックとスロヴェニアの大樽で熟成し、ノンフィルターで瓶詰めされます。
2001年のソレンゴは、そのセパージュに反してサンジョヴェーゼらしい表情が感じられましたが、ノン・コンフンディトゥールは逆にカベルネ・ソーヴィニヨンらしい表情を色濃く感じます(時間が経過した時のソレンゴ的)。特に抜栓日はカベルネらしい緑系ハーブ風味が感じられ(指向性はいたってポジティブ)、2002年というヴィンテージの指向性が非常に良い方向に作用したような「スッキリ&コンパクト」の纏まり具合がちょうど良く、ピントもハッキリ合っているのでかなり美味しく飲めてしまいます。
翌日に持ち越すと、モダンワインらしい熟した果実味が基調となり、さらにわかりやすい素直な美味しさを遺憾なく発揮してくれます。体躯サイズはまさに2002年という「手頃」なものですが、これが程よい親近感となり、それでいて「アルジャーノ節」はそのままという、非常に有り難い表情を構築してくれます。
まさに「小粋なスモールソレンゴ」といった世界観なので、価格帯を考えるとコストパフォーマンスはかなり高いと思います。基本的にアルジャーノのスタイルが好みであれば、まず間違いなく満足できるワインだと言えます。
(2007/05)