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ファースト・ヴィンテージは1995年。セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラーが各1/3ずつ。生産量は40%程度だったものの、それでも厳しいヴィンテージの荒波には打ち勝てず、全体的にかなりこぢんまりとした体躯サイズになっていますが、それでも素直に楽しめる「アルジャーノ節」は健在なので、ポテンシャル的な側面に目を瞑れば十分満足できる内容になっています。
2002年のノン・コンフンディトゥールは、その価格帯からは想像できない程に「ソレンゴっぽさ」を垣間見せてくれましたが、こちらは若干値が落ちた程度にとどまっているので、相対的にコストパフォーマンスの悪さが気になります。しかし、細身ながらも必要な要素を内包し、持てる物を最大限使用してあるべき姿を模索する姿勢は好意的に映るので、逆に「こういうヴィンテージだからこそ楽しめる表情がある」とも感じます。
抜栓日は素直に楽しめるものの、翌日に持ち越すことでタンニンの渋みが立ちやすく(纏まる反面表層の粗さも気になる)、ちょっとしたバランスのズレが気になる傾向にありますが、アルジャーノらしい「楽しいワイン」であることに違いは無いので、ソレンゴというワインを理解し、その世界観を前向きに享受できる人には十分お薦めできます。とはいえ、決して「他のヴィンテージよりも安い」という理由だけで購入するようなワインではないので、初ソレンゴとして選択する場合はやや注意が必要です。
(2007/12)