- Good Quality -
買い葡萄系のカザルフェッロに対するセカンド・レンジ的なポジションに位置するのが、このカンポ・チェーニです(ファースト・ヴィンテージは2002年)。
暑かった2003年とはスタイルが異なり、酸味がベースとなった纏まり感ある落ち着いた酒質ですが、ややコンパクトな傾向にあるのでスケール感に乏しく、華や外向的魅力があまり感じられないのでやや物足りない印象が先行してしまいます。
直前に飲んだフォルムレと比較すると、さすがにワンランク上の質実さを披露してくれますが、ヴィンテージの特徴なのか、大きな欠点はないものの、逆に秀でた美点もないので、「そつのなさ」やサンジョヴェーゼ系の「ストイックさ」あたりでしか拾えるポイントがありませんでした。とはいえ、バローネ・リカーゾリの力量は十分感じられるので、価格帯を考えれば十分合格を出せるクオリティだと思います。
(2006/12)