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自社畑の葡萄で造られるカステッロ・ディ・ブローリオとは異なり、カザルフェッロは買い葡萄で造られるネゴシアン系のワインとなっています。真のグラン・ヴァンを目指すカステッロ・ディ・ブローリオとは異なり、カザルフェッロの方はあくまでも「常人向け」と言われています。
わかりやすい美味しさが印象的なカザルフェッロですが、1999年ヴィンテージと比較すると凝縮感や力強さで劣るものの、瑞々しく艶やかな酸味が滑らかな体躯と果実に加わり渾然一体となる魅力を醸し出しているので、全体を通した魅力やアイデンティティでは十分な完成度と訴求力を打ち出しています。
思った以上に一体感があり、ボディ全体が丸く口当たりが良いので、綺麗なサンジョヴェーゼの酸を素直に楽しめる心地良さがあります。ポテンシャルというよりはパッケージングや世界観に魅力があるので、あまり深く考えずに自然体で向き合えばより一層楽しめるのではないでしょうか。
(2005/02)