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比較的若いトンドニアを飲むのが初めてだったのですが(といっても10年経過してますが)、これまでのトンドニアには感じられなかった「果実味」の表情が非常に印象的で、このキュートな果実が酸味とうまく一体化する1~2日経過後がもっとも魅力ある表情を生みだしていました。
少し前に飲んだ1991年のハーフボトルと比較すると、一層ゆたかで魅力的な表情となっています。甘酸っぱい風味が思いのほか「和的」な要素を感じるので、日本人には受け入れやすいスタイルと言えるかもしれません。
基本は古風を感じるいわゆる「トンドニア」的なスタイルに準拠していますが、理解しやすい素直な美味しさを兼ね備えているので、従来よりは幅広い層に受け入れられると思います。反面、3Kレンジという価格帯に対するスタイルイメージとの微妙なズレや、オールド・ヴィンテージのグラン・レセルバとの価格差を考慮すると、純粋なコストパフォーマンスにおいては分が悪いとも言えます。
(2006/06)