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最初の単一クリュ・キャンティと言えば、1982年にアマが「ヴィニェート・ベッラヴィスタ」を、1983年にフェルシナが「ランチャ」を、そして1985年にフォントディが「ヴィーニャ・デル・ソルボ」を造ったことがあげられます。
ヴィーニャ・デル・ソルボのセパージュはサンジョヴェーゼ90%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%で、この2001年ヴィンテージは2006年度版のガンベロ・ロッソで最高評価となるトレ・ビッキエーリを獲得しています。
1999年はビター感の強い強固なスタイルでしたが、今回の2001年は一転、程よいサイズの体躯に精緻な酸味が活きた美点を感じるスタイルになっています。共にトスカーナの優良ヴィンテージですが、指し示す方向が全く異なるので、飲み比べるとかなり興味深い結果が得られると思います。
現状で既に柔らかい表情となっており、思った以上に飲み頃を迎えている印象ではありますが、残念ながらやや力の弱いボトルに当たってしまったようで、本来のポテンシャルがあまり発揮されていないような側面があり、閉塞感やどことない儚さが見られる点が残念でした。コンディションが良ければよりよい世界観を発揮してくれそうなので、良質なキャンティ・クラッシコを好む人にはぜひ飲んでもらいたい1本です。
(2006/05)