- Very Good Quality -
偉大な白ワインを造ることで有名な「フランチェスコ・ヨスコ・グラヴネル」の「リボッラ」です。フリウリの土着品種であるリボッラ・ジャッラで造られるワインなので、ある意味ブレッグとは対照的な存在かもしれません。
兼ね備えた世界観や進む方向性はブレッグと同じですが、ブレッグの個性的な部分により一層スポットを当て、その部分を全体に引き延ばしたかのような印象を受けます。雑味のないピュアでクリーンな資質なので、兼ね備えた個性と美点がストレートに伝わってきますが、その反面、フィニッシュにかけてややフラットで淡白な傾向もあります。しかし、この部分は良いように捉えることも可能なので、飲み手によって多少評価が分かれそうな気がします(個人的には五分五分な印象)。
総合的にはブレッグの方がやや秀でている傾向にありますが、個人的にはリボッラの持つアイデンティティそのものに共感を受けるので、安直に優劣を決めてしまうのはやや問題があるように感じます。
ラディコンのリボッラ・ジャッラよりもスマートでこぢんまりとした印象を受けますが(飲んだ時期が異なるので一概には比較できませんが)、やはりこの世界観は経験しなければ理解できないものでもあり、その中に価値を見出せるかどうかも飲む人の考え方次第といったところかもしれません。
フリウリの白に関して言うと、1999年よりも翌年の2000年の方が出来が良いらしく、グラヴネルのブレッグ&リボッラに関しても2000年の評価はかなり高くなっているようです。高価格や希少性といった難しい問題も一時期よりは改善されているようなので、未経験の人であれば一度は試してみる価値があると思います。
(2005/12)