- Recommended -
2001 Crognolo
Tenuta Sette Ponti
オーナーのアントニオ・モレッティは、「Arfango」といった老舗シューズメーカーを所有していることもあってファッション業界で名を馳せた人物ですが、念願だった「ワイン造り」に着手するべく、遂に1998年から自らのワインを世に送り出し始めます。ワイナリーとして歴史は浅いのですが、サンジョヴェーゼをベースとした国際品種ブレンドワインの「オレーノ」を筆頭に、各ワイン専門誌で高評価を連続して獲得しているので、既に世界的な名声を得ているとも言えます。
クロニョーロはサンジョヴェーゼ90％、メルロ－10％というセパージュで、スタイル的には「モダンな指向性を持ったサンジョヴェーゼ・ワイン」となっています。
さすがに現段階では若々しく、正直「最低でも数年は寝かしたい」と感じます。抜栓直後から渋みのあるタンニンが往来し、各要素間に距離があってギスギスしているので、あくまでも「テイスティング主体」の飲み方しかできませんでした。しかし、翌日に持ち越すとガラッと世界観が変化し、構造を支える裏方力を発揮していたメルローがうまくサンジョヴェーゼの美点と絡まり、抜栓日の固い表情が嘘だったかのように綺麗に昇華、融合してくれました。サンジョヴェーゼのコアはややタイトですが張りのある気質を持っており、このサンジョヴェーゼに対するフィーチャーの仕方がソラーレと共通するものを感じるので、興味深い比較となって楽しむことができました。
今すぐに飲むのであれば、デキャンタするかパニエを使用するなどして、抜栓後にしっかりと時間を与えることが必要だと思います。ポテンシャルを引き出せた場合は満足度が数倍に跳ね上がるので、もしサーヴに自信がない場合はセラーに保管しておき、当分の間は忘れておいた方が無難かもしれません。
（2005/10）
Global Partners
URL : https://www.spreadwine.com/ ｜ E-Mail : Web Master