- Good Quality -
「オレーノ」の高評価で注目を集める「セッテ・ポンティ」のお手軽価格帯ワインです。ちなみに、この2002年がヴィーニャ・ディ・パッリーノのファースト・ヴィンテージとなっています(オレーノは生産されず)。
「Tenuta Sette Ponti」と刻印された重厚なオリジナルボトルに詰められているので、価格から受けるイメージ以上の高級感が漂っています。色調も濃く凝縮感のあるタンニンが印象的で、いかにも今風な現代的スタイルとなっています。サンジョヴェーゼらしい酸もしっかり存在していますが、時間とともに凝縮度がフィーチャーされる傾向にあるので、全体を通してみると「妙に濃い」という印象があります。当初はこのスタイルそのものに若干のあざとさもみられましたが、数日経過させた時の纏まり力や訴求力の向上、さらには不作だった2002年というヴィンテージの力を考慮すると、奥底に眠るポテンシャルそのものについては侮れないものがあると思います。広がりはなくシンプルな構造ではありますが、わかりやすい魅力と真の強さは好印象なので、しっかりとした味付けの料理と合わせたり、逆にこのワインの持つ酸の魅力を引き出すようにすると面白いのではないでしょうか。
今回だけでなくカンポ・チェーニを飲んだ時にも感じたのですが、想像以上に2002年というヴィンテージに力を感じるので、造り手さえしっかりと選択すれば想像以上の満足感が得られると思います。
(2004/06)