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有名なスーパータスカンの「ソレンゴ」を造る事で有名なアルジャーノのブルネッロです。アルジャーノの歴史は1500年から続くものですが、1985年のブルネッロがベスト・ブルネッロに選ばれたり、チンザノ家が買収した後の1988年にブルネッロの一部をバリックで熟成したり、1992年の秋から正式に「ジャコモ・タキス」をコンサルタントとして迎え入れたりと、近年になってからの注目度は目を見張るものがあります。フォントディがキャンティ・クラッシコにおいてリゼルヴァを廃止し、通常のキャンティ・クラッシコの質を向上させたように、このアルジャーノもリゼルヴァを廃止して通常のブルネッロの質を向上させていると言えます。
今回が初のブルネッロだったのですが、素直な印象としては「バローロとバルバレスコとキャンティを足して3で割った」感じがしました。エッジは徐々にオレンジがかっていて、今でも十分美味しく飲む事ができますが、このワインの絶頂期は後2〜3年先なのかもしれません。
最初の1時間程度は若さと荒々しさが目立っていましたが、それ以降は徐々に開きはじめ、心地よい力強さが漂ってきます。最後はふくよかな果実の甘味で程よくまとめられ、全体的な表情に起承転結を感じます。抜栓直後から数時間かけてじっくり飲む事が最低条件となりますが、条件さえ整えばかなりのポテンシャルを提示してくれると思います。
(2002/01)