- Good Quality -
2021年のピノ・ノワールについては、赤ワインの色調のロゼワインといったイメージで造られているようです。畑は自社畑の「高台畑」、収穫日は21年9月13〜14日。アルコール度数11.2%、総酸度5.1g/l、pH3.6、ボトリングが22年9月8日、生産本数は1,184本。葡萄を畑で選果し、野生酵母で発酵(コールドマセラシオンは5日間)、ピジャージュは1日2回、100%古樽で熟成し、約2年間の瓶熟を経て2024年12月10日にリリース。
全体的な嗜好性やスタイルは直前に試飲した100%カベルネ・ソーヴィニヨンと同系統で、体躯そのものは軟質ながら、風味や抽出は思いのほかしっかりしていて、口当たりの良さを維持するために僅かに甘味を感じるような方向で仕上げられています。ただし、カベルネとは異なりピノの品種特性が造りのスタイルより合っているような印象でもあり、全体像としてはカベルネよりもポジティブな傾向にあります。翌日に持ち越すと口当たりの良い甘味が減衰し、逆にタンニン系の苦味が表に出ることで当初とはやや異なる印象を受けますが、それでも全体的なバランス感にはそれほど大きな変化はないので特に問題はなさそうです。
(2025/04)