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サンジョヴェーゼらしいタイトな酸を中心に据えながらも、基本的な表情はカベルネ・ソーヴィニヨン主体で、タンニンや重厚感、そして多重のハーブ風味が主体となった、十分なエネルギーを感じる内容に仕上がっています(以前よりもよりボルドーライクなスタイル)。アタックに感じるボディそのものの充実感や堅牢さは、上のクラスを彷彿とさせるような内容ですが、一転、そこからアフターにかけてはクラス相応の軽やかさが広がります。特に抜栓直後はより軽い酒質が前に出る傾向にありますが、それでも時間とともに兼ね備えたエネルギーが表出し、ガッチリとしたタンニンベースの堅牢さが主要素になる傾向にあります。
純粋なアッシジは2011年ヴィンテージ以来ですが、中身は実質アッシジとされる2013年のクオーレ・ネル・クオーレが、かなりキュートな系譜へと変化していたこともあって多少不安もありましたが、土台となる部分は大量生産的な軽やかさを主体としながらも、内包する要素自体は上のクラスを感じさせる充実感あるものに仕上がっていたので、日常的な価格帯のワインであることを考えるとコストパフォーマンスはまだまだ高いと言えそうです(数日程度ではびくともしない安定感もデイリー向けに最適)。
(2022/12)