- Good Quality -
長野県北信地区でピノ・ノワールの栽培に挑戦する佐藤明夫が手がけたピノ・ノワールを使用。基本的にはワイナリーでのみ発売される限定品となります。
やや還元臭があり、僅かに硫黄のニュアンスが感じられますが、強い抽出による力強いタイプの仕上がりということもあってか、全体として見た場合はそれほど気にならない傾向にあります。前年の2017年はエレガントなスタイルでしたが、今回の2018年は一転、黒系のニュアンスに、しっかりとしたタンニン、さらには樽要素もかなりきつめで(オーク樽で約21ヶ月熟成)、終始苦味が前に出る傾向にあります。2017年は既にある程度の熟成感が出ていましたが、2018年はむしろ強さや鋭さが立ち気味のコントラストが高めな表情ということもあるので、欲を言えば熟れて落ち着くまでもう少し待ったほうが良いかもしれません(それでもコアには2017年と同様のオレンジの要素があり既に飲める状態ではある)。
翌日に持ち越すと、多少落ち着きが見られ、酸がより明確になる傾向にはありますが、それでも苦味と渋味が主体となった強めの酒質に大きな変化はないので、やはり前年のようなエレガント系のピノ・ノワール像を期待していると、どうしてもガッカリしてしまう可能性はありそうです。
(2022/07)