- Good Quality -
セパージュはガルナッチャ95%、その他5%。ビオロジックで栽培し手摘みで収穫。ステンレスタンクで発酵後、100%フレンチオーク樽で12ヶ月熟成し、6ヶ月の瓶熟を経てリリースされます。
ブラインドでも明確にわかる、まさに「ガルナッチャらしいストレートな世界観」なのが特徴で、モダンなイメージの強いアルバロ・パラシオスのワインではありますが、実際は伝統的なスタイルも一定水準感じられる折衷型なような印象でもあります。ハッキリとした樽要素に加え、14%という高いアルコールからくる迫力、そして熟度の高い明確な果実の甘味に、強いタンニンとしっかりとした酸など、薄めの軽やかなボディの内部には濃密な要素がはち切れんばかりに封じられています。現時点で5年経過していますが、それでも抜栓日はエネルギーに溢れやや持て余すほどで、翌日に持ち越すと一気に落ち着き穏やかな表情に変化しするものの、逆にそれがちょうど良いエネルギー感になるので、結果として抜栓後に時間をしっかり与えた方が向き合いやすくなる傾向にあります。
明確にアルコールが高いのでやや飲み疲れる傾向にはありますが、それでも全体のバランスは良好で、素直に楽しめる美味しいワインに仕上がっているので、リッチでエネルギーに溢れるガルナッチャを手頃な価格で楽しみたい場合にちょうど良い選択肢になりそうです(以前試飲したベンディミアとは明らかに異なるレンジの仕上がり)。
(2022/05)