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広島県三次市で栽培されるシャルドネを使用。広島三次ワイナリーを代表するキュヴェ「新月」のセカンドワインのようなポジションに当たるのがこの「待月」。
基本的な世界観や指向性は広島三次ワイナリーの他のアイテムと共通していて、スッキリとした爽やかな表情をベースに、明確なボディの密度や酵母由来の表情をバランスよく構成し、万人に訴求する素直な仕上がりとなっています。基本構成は同じく樽熟成が行われるリザーブと同等ですが、相対的によりしっかりとした樽による下支えや、全体的な果実のボリューム感が一回り秀でている印象で、価格の差だけ質実さが増したような印象を受けます。まさに同一の世界観の延長線上に位置するような立ち位置なので、見方を変えると、相対的なコストパフォーマンスとしてはほぼ同等と言えるのかもしれません。とは言え、一番手頃なレンジのクリスプはやや抜栓日寄りにピークがあり、逆にリザーブはやや抜栓翌日寄りにピークがありましたが、この待月は残り少ない最後の一杯ぐらいまで徐々に良くなっていく傾向にあったので、やはり下のキュヴェよりもポテンシャル面での優位性が感じられるのは確かです(とは言え劇的な変化はない)。
(2022/04)