- Recommended -
広島県三次市で栽培されるシャルドネを使用し、爽やかでフレッシュなタイプに仕上げた、トモエのシャルドネとしては最も手軽なレンジのキュヴェになります。
色調は非常に淡く薄めで、僅かにグリーンがかっています。しかしその見た目の印象とは裏腹に、香り、風味共に非常にしっかりとしていて、まさに現代的な造りをストレートに反映させた鮮烈なスタイルに仕上がっています。全体像としてはスッキリとした爽やかさが特徴ですが、酵母のニュアンスが強く出ていて、飲みごたえのあるアルコール感に(13%と意外と高め)、夏みかんや八朔を彷彿とさせる苦味が非常に印象的です。相対的に酵母と苦味がやや強めに出ている傾向にありますが、それでもベースとなる部分がシャルドネらしいニュートラルな表情なだけに、結果として程よいアクセントとしてちょうど良い個性を生み出している印象でもあります。
技術的進歩が大いに感じられる現代の日本ワインらしい造りで、一定の個性と安定した酒質を維持しながらも、価格は千円台中盤という手頃なレンジを実現している点は、素直に評価できそうです。
(2022/04)