- Good Quality -
滋賀の「ヒトミワイナリー」や、大阪のアーバン・ワイナリー「島之内フジマル醸造所」など、関西を代表するワイナリーで経験を重ねた「岩谷澄人」が、全ての集大成として選んだ山形で興したのが「イエローマジックワイナリー」。
金山、松沢、大沢山という山形県の南陽市にある3つの圃場で、無農薬(ボルドー液や石灰硫黄合剤も無散布)で栽培した「デラウェア100%」で造るスパークリングがこの「ヒップホップ・デラ」。生産本数は僅か1,000本のみ。
今回の2021年ヴィンテージは、青デラよりも少し色付きのあるピンクデラもブレンドしているということもあってか、スッキリとした軽やかな酸だけでなく、桃のようなニュアンスの果実感がコアに僅かに感じられます。カテゴリーとしては「微発泡ワイン」になってますが、実際はかなりしっかりとした泡があり、一般的なスパークリングとほぼ同じ感覚で飲める印象です。直前に試飲したパンプアップが逆に全く泡がない状態だったので、もしかすると自然な造りによる影響でボトル差が大きいのかもしれません。
上澄みはクリアですが、抜栓すると泡の影響で澱と混ざって一気に濁るので、見た目としてはリンゴジュースのような黄系寄りの白濁した色調になります。実際の風味も、果汁比率を抑えた穏やかなリンゴジュースのような雰囲気でもあり、体に染み入る自然派ならではの浸透性の高さはそのままに、クセのないスッキリとした表情が終始心地よいので、多くの人に素直に受け入れられそうな印象です(穏やかな余韻が心地よい)。
(2022/03)