- Good Quality -
標高600m、広さ2.7haの畑から造られるリースリング・レナーノ100%のワインがこの「モンソルド・ビアンコ」。以前はライン・リースリング100%で造られる「アルバレイ」という名のワインでしたが、2015年にリブランディングされ、モダンな赤ワインとしての地位を確立していた「モンソルド」と統合され生まれ変わっています。
優しいシトラスの風味に、香り高い洋梨、そしてフレッシュで爽やかな二十世紀梨、そこからさらに仄かにライチを思わせるような白系の甘味が広がります。正直、あまりリースリングらしい良さは感じられず、相対的に酸がかなり穏やかで、同時に精製されたかのような甘味にスポットが当たっていることもあってか、素直に誰でも楽しめる飲みやすいタイプに仕上がってはいるものの、その反面、良質なワイン像というよりは、工業製品感のある清涼飲料水のような世界観になっているのがやや気になります。ある意味、バローロやバルバレスコの生産者として、本来のチェレットが持つ質実さを実感できるようなタイプではなく、あくまでもマーケティング主導のマス向け商品といった印象かもしれません。
(2021/10)