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霧が深く寒暖差が大きいという特徴がある安心院町のシャルドネ100%で造られるスパークリングワインです。
抜栓時の印象から、ガス圧が強めな粗めなスタイルを想像していたのですが、実際に口にすると想像以上にクリーミーで、心地よい口当たりを生み出す泡の質感が非常に好印象です。エクストラ・ブリュットなので辛口仕立てですが、優しくも芯のしっかりとした果実の甘みが非常に心地よく、鋭すぎることのない心地よい飲み口を実現しています。
現時点で既にかなり完成度が高い印象で、予想以上のボディの充実感、そして程良い酸など、絶妙なバランス感覚で非常に良質な世界観を構築してくれていますが、日本(大分県)という土地でこれだけクオリティが高く、同時に味覚でも楽しめるストレートな美味しさを有しているスパークリングワインが、いたって現実的な価格帯でリリースできているという事実に、ただただ驚かされます(コストパフォーマンスがかなり高い)。
グレイスのエクストラ・ブリュットや、山﨑ワイナリーのシャルドネ・スパークリングなど、日本産の注目すべき泡が次々リリースされている昨今を鑑みると、将来的にも大きな可能性を感じるカテゴリーと言えるかもしれませんが、同時に「安心院町のテロワールの優位性」までも感じさせてくれるこの一本は、現時点でかなりの存在感を放っている印象でもあります。
(2021/04)