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ニュイ・サン・ジョルジュに居を構えるブルゴーニュの名門「リジェ・ベレール家」のティボーが、ボジョレーで2009年に始めた新しいプロジェクトがこのシリーズ。このラ・ロッシュの他にも、レ・ルショー、レ・ヴィーニュ・ソントネール、レ・ヴィエイユ・ヴィーニュといった複数のキュヴェをリリースしています。ちなみにこのラ・ロッシュは、丘の頂上にある0.95haの区画から造られています。
色調は濃く、体躯内部の充実感や緻密さ、そしてその厚みなど、一般的なガメイとはかなり異なる表情なのが印象的で、ややハイトーンで甘酸っぱいキュートな酸味がしっかりと感じられるものの、とにかくパッケージングが良好で、落ち着きのある熟成レベルに高い一体感、そして2014年らしい現実味のあるブルゴーニュ像が非常にポジティブな世界観を構築しています。
一般的なクリュ・ボジョレー像を超えるポテンシャルを素直に実感出来るだけでなく、魅力ある素直な美味しさも兼ね備えているので、今飲んでも、逆にまだ熟成させても、どちらでも高い満足感が得られそうな印象です。価格帯が一般的なクリュ・ボジョレーよりも高めな傾向にありますが、ブラインドで飲むと、多くの人が驚きを覚えそうなスタイルなので、純粋な内容と照らし合わせた場合は、そこまで割高というわけではないのかもしれません。
(2020/09)