- Good Quality -
バローロ村の西端付近の丘にある偉大なクリュ「ブリッコ・デッレ・ヴィオーレ」を中心に、北側に隣接する「フォッサーティ」、南東に隣接する「ラ・ヴォルタ」、そして西側に隣接する「コステ・ディ・ヴェルニェ」、これら3つのクリュをブレンドして造られるのがこの「アルベ」。
ヴァイラスタイルとも言える濃密さが基軸となり、高い熟度の濃密な果実味と高めのアルコール感が主体となっていますが、10年を超える熟成を経ていることもあってか、その表情は妖艶さ4、退廃感6、といったような内容になっています。全体的には程よく纏まっていて、一般的な村名クラスのバローロを軽く超えるだけのエネルギーを発揮してくれますが、それでも最上のバローロが持つ鮮明さや解像感、そして訴求力は持ち合わせていない印象でもあります(熟成が進んだような退廃さがちょっと気になる)。
純粋な寿命という観点としては、まだまだ10年以上は軽く力を発揮してくれそうですが、本質的な果実の資質を鑑みた場合、少なくとも今回試飲したロットに関しては、どちらかというと若々しくエネルギッシュなうちに飲んだ方が、より高い満足感が得られそうな印象です。
(2020/01)