- Good Quality -
イスラエルが誇る世界水準のワイナリー「ゴラン・ハイツ」が手がけるブランドが、この「ヤルデン」。赤、白、泡と、様々な品種を用いたワインを手がけていますが、今回は1998年からオーガニックで栽培されているオデム・ヴィンヤードの「シャルドネ」になります。
スタンダードのシャルドネとは明らかに異なる世界観で、ふくよかで厚みのあるボディに、高アルコール由来の明確な辛味が広がっていきます。リッチなシャルドネ像が披露されますが、スタンダードのシャルドネで印象的だった蜜のような甘みは感じられず、葡萄の持つエネルギーがより前面に打ち出されている傾向にあります。翌日に持ち越して表情が少し落ち着くと、コア内部の奥まった部分に密度のある果実味が感じられるようになるので、決して陽的な果実の甘みを有していないわけではなく、あくまでも他の要素にマスキングされているだけというのが伝わってきます。
若く溌剌としているので、多少エッジの効いた傾向にはありますが、そのスタイルとしては明らかにポテンシャル系の指向性が色濃くなっています。数値上のアルコール度数は14%なので、スタンダードのシャルドネと同じですが、実際にはこちらの方がより明確にアルコールを感じるスタイルに仕上がっているので、相対的により体力を必要とする傾向にあります。
(2019/01)