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サンジョヴェーゼで造られる驚異のワイン「ペルカルロ」で有名な、サン・ジュスト・ア・レンテンナーノの「キャンティ・クラッシコ」です。
抜栓直後から均整のとれたバランスの良さが感じられ、サンジョヴェーゼらしい硬質感や細く伸びる軽やかな酸を有しながらも、心地よい赤系の果実味やバニラの風味、そして角の取れた充足感のあるボディなど、現代的な水準の完成された世界観が素直に広がります。キャンティ・クラッシコとしてのアイデンティティを持ちながらも、その表情は外向的で変な癖がなく、困難なヴィンテージだった前年とは打って変わって、密度のあるボディから来る良質な構成要素が印象的です。
バランスの良い安定した世界観は、一段高みにあがった印象でもある2013年のバロンコーレにも共通する構成力で、決してクラスを超えるような迫力やエネルギーを見せつけるわけではないものの、いつどのような場面であっても高い適応能力を発揮してくれそうな不思議な安心感があります。また、翌日に持ち越すことで本来のポテンシャル系の要素も垣間見えるようになり、今気軽に飲んで楽しめるだけにとどまらない物を持っていることも十分理解することができます。
(2018/08)