- Good Quality -
樹齢100年を超えるティンタ・デ・トロ(テンプラニーリョ)100%で造られるトリトンですが、他のオルドネスのワインと同様に古木的な複雑さよりも熟度の高さと高アルコールをベースとした重めのスタイルとなっています。紫系のニュアンスに墨汁のような資質を感じますが、ブレカやタリマ・ヒルのような熟した果実の甘みは控えめで、逆に若いテンプラニーリョらしいタンニンがより強調された傾向にあるのが印象的です。
現状ではかなり若さが先行し、強めのタンニンと強烈なアルコール感によって迫力ある表情が全体を支配しているのがやや気になります。抜栓後3日経過する頃になってようやく表情が落ち着き、本来の良好な魅力が感じられるようになるので、余裕があればまずは2〜3年程度待ってから向き合いたいところでもあります。
(2018/05)