- Good Quality -
ポマールらしい厚みや力強さは控えめで、ヴィンテージのスタイルもあってか全体的に小ぶりな傾向にはありますが、パカレらしい果実の甘みと旨みがコアに感じられ、クッキリとした輪郭を持つ木ノ実のニュアンスなど、全体像としてはそつなく纏まっている印象でもあります。やや表層が硬く、相対的に酸も多めで、多少なりとも漬物汁風味が感じられますが、それでも果実そのものの表情がポジティブなので、全体像としては良好な世界観を構築しています(この辺りが同じ2014年のペルナン・ヴェルジュレスとは大きく異なる)。
2005年、2003年、2002年など、昔のヴィンテージと比較するとかなり控えめな世界観なのが気になるところではありますが、それでもパカレのポマールが持つ魅力の土台は一定水準発揮されているので、価格的な問題さえクリアできれば相応の満足度は得られると思います(とはいえ純粋なコストパフォーマンスとしてはやや難あり)。
(2017/12)