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ビオディナミにこだわり、美しい景色が広がるエウガネイ丘陵のテロワールを具現化するのが、1995年にカ・オロロジオのオーナーとなったマリア・ジョイア・ロゼリーニ。2015年のカラオーネのセパージュは、メルロー60%、カベルネ・ソーヴィニヨン35%、バルベーラ5%のブレンドで、熟成はバリックと大樽(新樽比率40%)で12ヶ月間行われます。
海苔の佃煮を感じるヨード、ピュアな小梅のような果実感、柑橘系の酸と仄かな乳酸など 、基本となる表情はまさにイタリアらしいメルローで、この価格帯をはるかに超える非常に充実した内容になっています。葡萄そのもののエネルギーが詰まった濃密なボディが印象的ですが、重量感は思いの外軽やかで、その流麗さも手伝って、14.5%という高いアルコールをものともしない親近感と素直な魅力が非常に好印象です。アルコールの迫力が前面に打ち出されたサラローラとは真逆のスタイルで、むしろ低アルコール系の口当たりのよさや親しみやすさを感じますが、当然ながら実際には数値通りの高アルコールワインなので、過度の飲み過ぎには要注意かもしれません。
(2017/11)