- Good Quality -
「一緒」という意味を持つワイン「リンシエメ」。エリオ・アルターレの主導により、主にバローロエリアの生産者が各々で最良の葡萄をブレンドして造ります。売り上げは若手醸造家の育成等にも当てられ、単なるプレミアムワインという位置にとどまらず、ピエモンテの伝統を守るという確固たる意志が込められています。
セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン40%、バルベーラ20%、ネッビオーロ20%、ドルチェット10%、シラー5%、プティ・ヴェルド5%。ヴィーノ・ロッソなので基本的にはノン・ヴィンテージ扱いですが、ロットナンバーから2010年のワインだということがわかります。
近年珍しくなった、カベルネらしいグリーン・ノートのハーブ風味が主体となったスタイルで、全体的なパッケージングとしては、サイズの控えめなこぢんまりとした傾向にあります。それでも凝縮感は十分なものがあり、角の取れたボディに程よい樽要素など、構成要素としてはそつなく組み上げられていることもあり、抜栓後にしっかりと時間をかければ当初の印象を遥かに超える魅力が開花する傾向にあります。
エリオ・アルターレのワインとしては、相対的にややタイトで軽量な印象を受けますが、それでも抜栓翌日の印象なども踏まえると、今から1〜2年もすればより良好な表情に昇華してくれそうな雰囲気でもあります。2010年に特別なこだわりがある場合はうまくサーブで工夫をすれば特に問題なさそうですが、特にこだわりがなければ、2009年など、他のヴィンテージを選ぶ方が無難かもしれません。
(2017/02)