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「一緒」という意味を持つワイン「リンシエメ」。エリオ・アルターレの主導により、主にバローロエリアの生産者が各々で最良の葡萄をブレンドして造ります。売り上げは若手醸造家の育成等にも当てられ、単なるプレミアムワインという位置にとどまらず、ピエモンテの伝統を守るという確固たる意志が込められています。
セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン40%、バルベーラ20%、ネッビオーロ20%、ドルチェット10%、シラー5%、プティ・ヴェルド5%。ヴィーノ・ロッソなので基本的にはノン・ヴィンテージ扱いですが、ロットナンバーから2009年のワインだということがわかります。
エリオ・アルターレが手がけるだけに、まさに「本家リンシエメ」と言った感もありますが、バニラなどの樽的要素由来の甘みが非常に印象的で、想像以上に果実要素と融合し一体化している傾向にあります。抜栓日はやや甘さが先行しますが、翌日に持ち越すことで全体としての纏まり感がさらに向上し、多くの人に訴求するであろう陽的魅力に一層の磨きがかかります。モダンなスタイルなので、基本的にはいつからでも飲めそうですが、多種多様な葡萄が奏でる調和こそがある種のリンシエメらしさ(特徴)とも言えるので、個人的には、可能な限りしっかりと熟成させてから飲みたいところではあります(古酒になるまで待っても面白そうですが、まずは5〜10年待って楽しみたい)。
(2016/02)