- Good Quality -
ジュヴレ・シャンベルタン村の最南端に位置するグラン・クリュのひとつで、北はシャンベルタン、東はマゾワイエール、南はプルミエ・クリュのオー・コンボットに隣接しています。ちなみにラトリシエールという名前は、ラテン語の「痩せた土地」がその由来となっています。
カミュらしい旨味を伴う果実の甘味は感じられますが、全体的に酒質が薄く軽い傾向にあります。木の実や穀物系のクッキリ感に、どことなく退廃的なニュアンスを含む酸、そして仄かな納屋系の風味が漂います。全体像としてはそつなく纏まっているものの、グラン・クリュらしいエネルギーやポテンシャルは感じられず、軽やかさや軽快さが主な特徴となります。やや物足りない印象ではあるものの、それでも決して悪くはないので、価格がやや上昇傾向にあることを除けば、手軽に楽しめるグラン・クリュとしての有用性は一定の評価ができそうです。
(2017/01)