- Good Quality -
全体としてはルチアーノ・サンドローネの造りの良さが伝わる水準にはありますが、方向性としては冷涼なヴィンテージらしさが程よく伝わる世界観となっています。軋みを感じる収斂性やイタリアらし立ち上るタイトな酸など、硬い資質がベースにありますが、果実要素はしっかりとした充足感を有していて、ドルチェットらしい赤系のキュートさではなく、ブルーベリー系のややしっかりした資質ではありますが、そつなく十分なポテンシャルを感じる内容に仕上がっています。
エリオ・アルターレのドルチェットは外郭に硬質要素がありましたが、サンドローネは内部コアに同要素が位置しているので、果実系の口当たりの良さの方が先に伝わる分、まだ接しやすい傾向にはあります。ただし、数ヶ月前に試飲した時はもっと全面的に硬い傾向にあったので、もしかするとボトル差があるのか、もしくはこの数ヶ月で一気に熟れたのか、正確な判断を下すにはもう少し試飲を重ねる必要がありそうです。
(2016/10)