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ニュージーランド最南端のワイン産地「セントラル・オタゴ」を代表する生産者であり、かつ、ニュージーランドのトップ5に数えられる一流生産者でもあるのが「フェルトン・ロード」。
フェルトン・ロードの期限となる畑「エルムズ・ヴィンヤード」で造られるシングル・ヴィンヤードのシャルドネです。エルムズのシャルドネといえば、希少なブロック・シリーズとなる「ブロック2」が代表的な区画になりますが、他にもブロック6、8、9にシャルドネが植えられています。
各要素のボリュームやエネルギーは豊かですが、表情そのものは比較的シンプルで、全房らしいグリーン系のスッキリとした表情に、桃を感じる豊かな果実味が相まった魅力ある世界観となっています。バノックバーンと比較すると、やや大味でぽってりとした資質なのが印象的ですが(ある種わかりやすい系)、内包する魅力としては近い水準にあります。翌日に持ち越すと一体感が増し、抜栓当初よりも複雑味が出てくる傾向にあったので、少し熟成させると予想よりも良質な表情を披露してくれるかもしれません。
シングル・ヴィンヤードとはいえ、実際には3つの畑のブレンドで構成されるバノックバーンよりも手頃な価格帯となっているので、相対的に手が出しやすく、なおかつフェルトン・ロードのシャルドネの良さを知る最初の一本としてちょうど良い立ち位置だと言えそうです。
(2016/04)